そのうち笑い話になるさ

得意分野は土曜の夜、日曜の朝です。

ビルド NEW WORLD 仮面ライダークローズ 公開記念舞台挨拶 感想

いいところも当然あるよ、でも、それを上回るツラさが、精神をぼこぼこにしてくるんだ。いつものVシネにありがちな制約が、ことごとくビルド新世界と相性が悪すぎた。制作陣、たぶんそこまで深く考えて創っていない。そんな気がします。円盤は来るから、落ち着いた気持ちで観て、感想が変わるかもしれません。

ビルド NEW WORLD 仮面ライダークローズ 完成披露上映会 感想 - そのうち笑い話になるさ

って言ってたのはどこのどいつだ!?

そう、所詮、私は名もなき東都民……。
熱い手のひら返しは得意なんだよ(金尾声)

というわけで、これでほんとに最後の祭りな舞台挨拶、行ってきました。仮面ライダービルドのオタクとしての人生を全うして燃えつきた。あまりに仲良し家族状態なキャストのお話の威力がすごい。とても好きなものを好きじゃなくなるのって辛いじゃないですか、試写会で終わりにしなくて本当に良かった、やっぱりビルド大好きだって確信したわ。めっっっちゃ楽しかった(ちょろい!)



舞台挨拶を経ての考察とレポートです。

なにはともあれ、ビルドキャスト、スタッフのみなさん、お疲れさまでした。楽しい一年間+αをありがとうございました!!!



舞台挨拶で気持ちが救われたこと

取材回で「ちょっと妬けるなあ」を持ち出してくる犬飼戦兎の「コイツ、オタク心を完全に理解していやがる……!」感、最っ高でした。万丈とエボルトが相棒関係になったことに対する、犬飼くんの気持ちを聴く司会者さんも最高。後述しますが、赤楚くんが、エボルト好きも傷つけずに、尚且つベストマッチは戦兎と万丈だけを匂わせるの……良かった!

犬飼戦兎が「別にお前にあげたくてあげるわけじゃないから、ビルドは欲しいけど、俺クローズいらないじゃん。目の前にいたからあげただけだから」みたいなこと言いつつ赤楚万丈にクローズのマグカップ渡すのも「おまけかよ!」的な文句言いつつ「人生で初めてのペアルックの相手がコイツ(戦兎)!」って万丈が素直に喜んでるのも、そんな微笑ましいエピソードも高田美空ちゃんが気を効かせて促してあげなければ、互いの口からはなかなか出てこないこの感じも、これだよこれ、こういうのがビルドなの!!!って圧倒的な濃縮感があって最っ高でした。ほんと犬飼くんの言い方が、別にお前のためじゃないって言いながらマグマナックルを創るみたいな、あまりにも桐生戦兎すぎてすごい。ベストマッチも大好きだけれど、序盤の戦兎万丈美空トリオ+石動惣一でファウストと戦ってた頃の空気感もめっちゃ好きだったから、ちょっと懐かしくなっちゃってほろりとしてしまったよ。

風の噂に聞くと、その後の舞台挨拶では、ついに赤楚くんから“茶髪万丈は戦兎専用”だとか“相棒(ベストマッチ)は戦兎だけ”という発言まで飛び出したそうで、誰がそこまでやれと言ったよ大丈夫か無理すんな万丈、と逆に心配になるレベルでありがたくて、本当に戦兎を好きで、信用していてくれてうれしかったです。そりゃ、あの平成ジェネレーションズFOREVERのラストを通り越したら、そういう解釈にもなるわ……そして、パンフでは香澄さんへの言及が! うおー、よかった、こっちも忘れずにおいてくれた! 1回目舞台挨拶で赤楚くんが香澄さんを「元カノね」と表現していて気にはなっていたのですが、どうも今は、黒髪万丈の彼女という認識っぽいですね。

監督含め制作陣は、万丈に幸せになってほしくて新ヒロイン与えたっぽい感じがあるけれど、何が幸せかは、本人が決めることだからなあ。みんなの記憶が戻って、女の子に惚れられる、古典的なご都合主義だけが、幸せの形じゃないのかもしれないね。

犬飼くんがバラす、クローズVシネ初期設定。内海はもっと出番少なく、記憶が戻るけれど(サイボーグでないためかエボドラそのものが入手不可なのか)マッドローグに変身できないため、難波の技術を結集したドローンみたいなやつを操って(犬飼くんの実演が可愛い、)ライダーバトルに参加するはずだったらしい。そこへ大森さんが内海を出してもっと出して!!!と猛プッシュした結果、内海を目立たせるためどうしたらいいだろう……記憶戻さなければいいじゃん、で、内海は記憶が戻らず、めちゃくちゃ出番が増えたというのは山口監督の弁。武藤さんはそんなに乗り気ではなかったかもしれないとのこと。だからこれ、ひょっとしたら他にも、Pの要望によって原案から改変された内容があるのかもしれない。そのちぐはぐさが、ストーリーや設定がひっちゃかめっちゃかになった原因かもしれないなと思いました。

更に犬飼くんがバラす、ビルド本編撮影秘話。内海の退場前に、内海の日常編をやるらしいと現場で話題になっていた。続編があるなら犬飼くんは決まったところに置いてある眼鏡をかけて出勤して帰ってくるような、幻のアナザーストーリーが観てみたいそうです。赤楚くん「そしてゆくゆくはスティックを完成させてほしいですよね!」越智くん「僕、今の話初めて聴きました……」山口監督と犬飼くんが語る内海の杖折り撮影秘話。滝さんが観たいのは「可愛らしいパジャマ着ていた幻徳の日常編かな~? だってくまさんのパジャマ着てたよ?」剣星さん「もう充分、俺、おもちゃとして扱われてきたから、もういいでしょ……?」シノビに出たい美空ちゃんは別としてもみんな日常編を観たいようで、赤楚くんが「仮面ライダーいらないじゃん!」って突っ込んでたけれど、結局キャスト陣も、新世界にライダーバトルは無い前提で話してるっぽいのに救われました。やっぱり、平和が実現した新世界に、仮面ライダーは必要ない(必要なのはジーニアスボトルの浄化能力)のよね……。


とにかく、

・機械の使い方わからない万丈
・↑LINEやめちまえと言いだす戦兎
・幻徳のスーツ姿に爆笑してる戦兎
・↑なぜか監督に怒られる幻徳
・↑だんだん笑わせにいく幻徳
・ちょっと妬ける戦兎
・続編やるなら内海の日常編
・杖を折る内海の愛されぶり
・その舞台裏でのPの要望
・居ないのに弄られる武田航平Night
・戦兎「イモの夜」万丈「ダセェ!」
セミみたいな万丈を自由研究する戦兎
・戦兎にもらったペアマグに喜ぶ万丈
・戦兎万丈のやり取りに癒される美空
・まさかのチャック全開だった戦兎


そういった、キャスト陣から漏れだすお話だけで、エボルト復活も、キルバス設定の微妙さも、新ヒロインの微妙さも、戦兎の行動のおかしさも、みんなの記憶復活も、受け入れられはしないけれども、なんとなく納得がいきました。本編最終回と平ジェネFoの戦兎と万丈がとても好きだから、あのラストは残念です。エボルト逃がすのはいただけない。そこは曲げられなくて、やっぱり自分は、この物語の顛末を手放しでは喜べない。残念ながら自分の好みではなかったけれど、こういう新世界もあっていいよね、と思えたのです。

なにしろ試写会時点では、どうあがいてもネタバレになるため心情を共有できる場もなく、公式からのフォローもなく、予備知識一切ない状態からガツンと殴られたような状況だったので、悶々としたまま帰宅してとにかくぶわっと書いてネガティブな方向に駆け抜けてしまいました。読み返してみると熱心なオタクですね、まあ、それくらいの衝撃だったんだよね。この一週間あまり脳内反芻して、いろんな可能性を考えたら、だいぶ具合いがよくなりました。フォロワーさんと直接語り明かそうか、ができたのも本当にありがたかった。おかげさまで、Vシネに対する自分なりの考えが整理できました。

パンフレット、赤楚くんインタビュー、公開記念舞台挨拶などを通して観れば、なるほどそういう解釈で、そういう落としどころもあり得るわね、という感じです。一年以上万丈龍我に寄り添ってきた赤楚くんの解釈を読む限り、一緒に新世界へ来てしまった以上、何がどう転んでも、万丈は戦兎の側にいてやるつもりなんだな、側に居続けてくれるんだろうな、って信じられて、ありがとうやっぱりベストマッチ状態です。気持ちがラクになったよ。エンドロール後半、怒涛の“戦兎と万丈”写真乱発も、最後の最後が本編最終回の2ケツだったの思わず笑っちゃったよ、やっぱり山口監督じゃないか、結局Vシネまでイチャイチャエンドじゃないか!


改めて考えるクローズVシネの物語

たぶんねぇ、これは、あれじゃないかしら。

幸せの定義や尺度が、人によって異なるからこそ起こった、悲しきすれ違いなわけだ。

戦兎から見た“ハッピーエンド”が平成ジェネレーションズFOREVERで、
万丈から見た“ハッピーエンド”がVシネなんじゃないかしら。

すこーんと明るくわかりやすいハッピーエンドが好きそうな光属性万丈なら、きっと「はぁ?、カズミンたちも記憶が戻って、みんなが戦兎のこと覚えてるほうが幸せに決まってんじゃねーか。エボルトの野郎もようやく追い出したし、女子からちやほやされるのも満更でもねえし。仮面ライダーのチカラはこれからもラブ&ピースのためにどんどん使っていこうぜ!!!」くらいのこと思ってるでしょ。*1

戦兎と万丈しか残らなくてこその新世界だと思うけれども、万丈がそう言うなら、まあ、なるほど、ですよねぇ(ニッコリ)となってしまう、所詮私は、いい加減な東都市民という人間で、ちょろいオタクなのかもしれない。これが、どこまで行っても光属性であり続けた万丈の考える、最強のハッピーエンドなのだとしたら、なんとなく、Vシネだって楽しめてくる気はしますよね。そして、記憶が戻る中に香澄さんや鷲尾兄弟がいるかもしれないことに全然気づかないのも、さもありなんという感じ。

戦兎以外にも目の前に悲しむ人がいたら、万丈は、もちろん全力で手を差しのべる、みんなのためのヒーローだよ、そう導いたのは戦兎だよ、ってことが伝えたかったのかもしれない。

万丈「俺が主役じゃねーのかよ!?」
戦兎「そんなの嘘に決まってるでしょうが」

この冒頭の漫才も、意味深長だったねぇ。

本編、FS、平ジェネFoと“見返りを求めない正義のヒーロー”桐生戦兎は、みんなが平和に笑って暮らせる世界を創れて、万丈さえ覚えていてくれたら、それでいいという男であり、自業自得な面もあるため新世界での悲惨さが少ないけれど、万丈としてみたら、新世界での境遇があまりにもかわいそうだし、誰も覚えていないのは寂しかっただろうし、だからこそ万丈に救いを与えようという流れになるのも当然です。

ただ……戦兎は、仲間たちの記憶が戻る(この表現も少し変なのだけれど)ことを、ハッピーとして受け止めただろうか。戦兎は、これからも仮面ライダーが必要となる新世界を、ハッピーとして受け止めただろうか。自分が戦場に向かうこともできず、仲間を危険に晒すばかりで……そう思うと、Vシネは間違いなく万丈や美空へのフォローだけれど、戦兎にとっての救いには、なったのか、どうなのか。

初見で気づかなかったけれど、最初の戦兎と万丈のやり取りを、最後に万丈と由衣で再現して、ベストマッチかもね?エンドだったんですね。本編の戦兎と万丈の関係を、万丈と由衣になぞらせたのか。普通の単体ドラマのオチとしては悪くないんだけど一年間の締めくくりとしたら……うーん、戦兎との一年以上かけたやり取りをそんなお手軽に上書きしちゃうんかい……あかーんそれはあかんで(郷原風に)

それは違うと思うなあ、ベストマッチって言葉は、たぶん、そういうライトな使いどころじゃないんだろうなあ。フルボトルのベストマッチって「美空の好きなものと、破壊するもの」だものね。ほら、戦兎(ビルド)と万丈(クローズ)じゃん。

最終的な総評として「一年かけた物語の結末としては評価できないけれど、単品としてなら楽しめる。とにかくカッコいい万丈龍我を頭空っぽにして楽しもう!」といった落としどころになるでしょう。自分にとってのヒーロー(戦兎)の話をしてから、クローズエボルの昇竜拳(ちがうか)とか、無駄に消えて現れるぶん殴りからの大爆発、落ち着いて見たらすっごくカッコよかった。めちゃくちゃ好きだと言いきれるストーリーではないけれど、苦痛ではなくなったし、こういうのが幸せな結末だと思うファンや制作陣がいることも、わかります。きっと、私の価値観とは相違があっただけなんだ。お互いに、自分の価値観が絶対だと押しつけ合わないようにしたいものですね。

赤楚くんが、このキャストが揃うのはこれで最後、って何度も言っていて、もちろん仕方のないことだけれど、寂しくなってしまったなあ。とりあえず現時点では、仮面ライダービルド→クローズの物語は「世界を丸ごと創り変えて、いろいろ無かったことにして、悪質な宇宙人の考えを改めさせて、地球からおっ払った話」という、なかなかに身も蓋もない感じになっているような?

ビルド小説版、いい着地点を待ってます!
(平和な日常編ドラマCDでもいいよ!!!)



舞台挨拶で印象に残った内容レポート


[新宿1回目]

(今回、万丈エボルトの新コンビについて)
犬飼「ちょっと妬けるなあ」
会場「(桐生戦兎だ……!)」
犬飼「でもなんか、すごく息も合ってましたし、一年間バディでやってきたって言われてもわからないくらいのシンクロ感で、あれなんか、僕とやってるときよりシンクロしてない? と思って、ちょっと妬けましたね」
赤楚「まあ、身体ですからね。(戦兎に向けて、)身体の一部だったからさ、内海に眼鏡がないと越智くんになるみたいな。そういう感じだと思う」

(話を振らないでくれみたいな顔してる内海)
越智「僕が最初、先頭で出てきたんで、(眼鏡がないから)誰だコイツっていう方もいると思うんです。内海です!」

越智「台本読んだときに、あ、記憶取り戻さないんだって思ったと同時に、妙に納得している自分もいました。内海らしいな、って」
(監督の内海シーン増やした話から、内海が記憶取り戻してたはずの初期案の話へ)

高田「本物の忍者なので、2022年のスケジュール空けておくので、シノビに出たいです!」
赤楚「あと3年後ってこと? じゃあそれまでに、分身の術くらい覚えておかないとね!」
犬飼「それもいいけど、シノビに染まっちゃったらイヤじゃん。なんかこう、美空から遠のいていっちゃったらね。それだけは忘れないでいてほしいね」
高田「ありがとうございます!(めっちゃうれしそう)」

水上「海外行きたいですね! ビルドinラスベガスみたいな」
犬飼「ビルドinラスベガスでハングオーバー!」


[新宿2回目]

犬飼「去年の8月には、プライベートも仕事も万丈になっていくのを見れたので、自由研究じゃないですけど、セミの羽化を見続けたみたいな感覚で」
赤楚「ww」
犬飼「8月はすごいクローズで、今もクローズなんですけれど」
赤楚「そろそろ死んだほうがよくない? 俺」
犬飼「えっ、7日で? そんなことないよそんなことないよ、生き続けるセミとして」
会場「(生き続けるセミww)」
犬飼「頑張って。ね、わーわー鳴くし、吠えるし。ね」
赤楚「そうだね。セミだね俺」

(万丈を自由研究する戦兎。そして犬飼名物、フォローしてるようでフォローになってないやつ!)(なぜか納得させられてる赤楚くんの万丈み!)

高田「いつものふたりのやり取りだ、癒されるなぁと思って。さっきも楽屋で、ペアのマグカップがあったんですけど、あっちゃんが一個取って、もう片方をえけちゃんにあげるっていうペアルックしてて! まぁー癒されました、今日朝から癒されました!!!」
赤楚「ペアルックしたことないんですけどね今まで。人生で。初めてのペアルックの相手です僕!」
犬飼「二つもいらないし、クローズの柄のコップいらないじゃん俺。だから」
赤楚「冷たいな!」
犬飼「ビルドのほうは欲しかったからさ。あ、いいなこれと思って。クローズついてくるんだ、と思って」
赤楚「付録みたいに言うな!w」
犬飼「チラッと見たら赤楚いたから、あげたっていう」
赤楚「どちらにせよ、それが初めてのペアルックなので」
高田「片思い片思い」
赤楚「片思いだ」

(高田美空ちゃんのナイスアシスト)(クローズをおまけ扱いしてさりげなくペアルックさせる桐生戦兎を地でいく犬飼くん)(片思いだった赤楚くん)



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(おまけ)毎度おなじみ運試し、クリアファイルチャレンジ。どれが出ても当たりな今回は、ビルド・クローズ・エボルの三種類。図らずも、ベストマッチ。特に大好きなガワであるクローズビルド、クローズマグマ、ブラッドスターク、エボルフェーズ1が揃ったのは、奇跡だったかもしれませんね。

制作側の都合ということ(2/25追記)

この記事ではVシネについて自分なりのフォローを入れたつもりだったのですが、“いつものVシネにありがちな制約が、ことごとくビルド新世界と相性が悪すぎた。制作陣、たぶんそこまで深く考えて創っていない。そんな気がします。”なんていう最初の印象が、結局は正しかったのかもしれないな、と思えた武田航平ナイト2の座談会に関して、感じたことを残しておきます。あれは、万丈龍我にとってのハッピーエンドですらなくて、スタッフや演者にとってのハッピーエンドだったのかもしれないな。

ともあれ、グリスVシネ確定おめでとうございます。いろんな意味で楽しみです。



クローズVシネ初見の感想はこちら。
livvvvvve.hateblo.jp

*1:赤楚くんは、バッドエンドが好きらしいけれども。