そのうち笑い話になるさ

得意分野は土曜の夜、日曜の朝です。

V6「Very6 BEST」通常盤 DISC3を語る

V6のCDだったらベスト盤含む過去作品すべてを買ってきた古のV6オタクとしては、2021年のV6が過去の名作に新たな声を吹き込んだリアレンジが気になりまくっておりまして、とりあえず『Very6 BEST』通常盤DISC3を楽曲レビュー……というか、そんなたいしたもんじゃなくて、思い出話込みで熱く語らせてほしいだけの鬱陶しい感想文。

(「Lyrics Tree」という謎技術の公開に、またこのひとたち、とんでもないことに予算使ってるよ……と、思わず笑ってしまいました。)

こんなんばっかり考えながら繰り返し聴いているため、まだ限定盤の特典には一切、手がつけられておりません。いったい、いつになったらV6大辞典に辿り着けるんだわたし!

1「MIRACLE STARTER~未来でスノウ・フレークス~」V626 ver.

いまだに“なんなんだよ~未来でスノウ・フレークス~って???”と思ってる。めちゃくちゃ印象に残るサブタイトルで、まさかの意外な選曲でした。SUPER HEROESでもリアレンジしてたもんね。アレンジそのものは、最も無難にまとまった感じ。2021年の“若い僕らは未来で奇跡”を実現させた、その事実に乾杯。

2「Can do ! Can go!」V626 ver.

言わずと知れたジャニーズJr.による社歌みたいな定番曲。おそらくある年齢以上のファン層にとっては青春の思い出でしかない曲。翻って、未来ある若者にしか許されない曲かと思われていましたが、どことなくアダルティになっていて面白かったです。これについてはやっぱり原曲のクオリティが高すぎるんだよな。

3「IN THE WIND」V626 ver.

どうして現在のV6が、いま、この、わりと地味目なシングル曲を持ってこようとしたのか、どうしてもっとキャッチーなシングル曲ではなくこの曲を選んでくれたのか、2時間くらい問い詰めてその理由を明らかにしたい。それくらい気になる超絶名曲。原曲というか、当時は“少し切ない、痛みや冷たさ(向かい風や失敗)に耐えながら進む”クールな楽曲(20周年アレンジでのおしゃれすぎる使われ方もよかった、)という印象だったものが、ほのかに温かみのある、笑顔で賑やかに歌えるようなアレンジになっていて面食らった。えーっ、こんな曲だったっけ、すっげぇな、21年の歳月って!!!!!!

4「太陽のあたる場所」V626 ver.

熾烈(であっただろう)なリアレンジ選曲ダービー、シングル曲部門において、数ある名曲から選ばれた光栄すぎる太陽のあたる場所。再録にあたって、カミセンは絶対に新俺旅の当時を思い出してくれたと思うし、V6(もとい、カミセン)の新たな旅立ちへ、これ以上似合う曲ないんじゃないかな。

ちょっと話がずれるんだけど、私、20周年ライブ音源版の太陽における森田剛の“笑い絶えず”が好きで好きで、あの“笑い絶えず”を聴くためだけにライブ音源版CD借りてきたと言っても過言ではないくらい。めっちゃくちゃに楽しそうに笑ってる“笑い絶えず”なんですよ。機会があれば是非とも注目してみてください。バッキバキに世の中や理不尽と戦っていた(ように見えた)当時の尖りきった森田剛が、あの“笑い絶えず”を歌うようになるんだと思うと、なんかもう、たまらない気持ちになる。それにしても“笑い絶えず、振り返らずに”って詞は、あまりにも森田剛を端的に表していて背筋がぞくぞくします。

さて、今回のリアレンジは、坂本昌行ラップに優しさが滲み出したのと、イノッチラップに個性が出たのと、おとなになったカミセンラップが激渋になっていたのとで、あれから22年の歳月を感じます。原曲の必死な感じで険しく歌うのも大好きだけど、これはこれで幸せそうで良し!でありました。原曲が真夏なら、こちらは晩秋から冬の太陽って感じかな。この曲を歌うときはいつだって、V6には笑っていてほしいなあ。

5「上弦の月」V626 ver.

リアレンジ選曲ダービーB面部門において、選出可能性はけっこう高めだった気がする曲。イキッた美麗オカダがソロで歌う楽曲のイメージだったんですが、こんなに楽しそうな仕上がりになるとは思っていませんでした。なんかみんなめっちゃ笑顔で歌っていそう。原曲も優しいんですが、こちらは本人たちも心から楽しんでいる雰囲気があって良き! ですね。これからもずっと私にとっては、アンジーくんのテーマ曲かつ、真冬の夜のバス停で置き去りにされたときに聴いていた曲であり続けると思います(?)

6「僕らは まだ」sakamoto solo ver.

坂本昌行ソロ。単純に上手すぎて笑ってしまう。クセのない美しい歌声を出させたら天下一品なんだよな。坂本昌行にソロで歌ってほしい曲なら数限りなくあるけれど、今回は唯一シングル曲、しかもラストシングルを選択、というところに、V6のリーダーという威厳と誇りのようなものを感じてグッときます。国家独唱楽しみにしています、頑張ってくださいね!

7「blue」nagano solo ver.

長野博ソロ。もう長野くんがこの曲と知らされた第一報からずっと脳内で、いつかのTシャツ色合わせしてる井ノ原快彦が「長野くんは思っているほどブルーじゃないぜ!」って言い続けていました。しかし今なら断言できる。長野くん、青に戻ってきたじゃない長野くん! 限りなく爽やかで、長野博の声質と似合いまくってる。全体的に優しいんだけど、要所要所で見せる力強さがヒーローなんだよね。そう、長野くんはヒーローなんですよ。私にとっては永遠に!

8「トビラ」inohara solo ver.

井ノ原快彦ソロ。事前期待値が最も高かった組み合わせ。絶対イノッチの歌い方に似合ってる曲ですよね。すっげえイノッチらしかった。“あふれる情熱”って詞がこんなにも似合う熱い男。我らがイノッチに求めてるもの全部、ここにありました。ギターかき鳴らしながら路上で歌っててほしい。どこまでも、やんちゃで気のいい音楽青年って感じであり続けてほしい。

9「家族」morita solo ver.

森田剛ソロ。6人バージョンの時点でV6楽曲メッセージ性部門重量級にぶっちぎり優勝しているのに、森田剛が裏声込みでこの選曲。ダメだろ、こんなのもう反則だろう。もうね、心臓が痛い。心臓がシジミみたいになる。森田さん優しくなったよねえ、が如実に表れている。喋らなくても伝わる、喧嘩しても次の日に元通り、いつまでもずっといるくだりに健と岡田を思い出してしまってダメでした。V6のときとは違って、喋らなくても伝わるから、面白かったと森田剛は語ったカミセン。お互い、守る。

10「分からないだらけ」miyake solo ver.

三宅健ソロ。ライブの印象が強く、妖艶な照明で6人の男たちがこんがらがっちゃうようなはじまりと帰結もさるものながら、あまりにも濃厚な剛健曲として仕上がっていて息の根が止まりそうになりました。おふたりの声質、キャラメルボイスに似合いすぎている。三宅健のアイドルとしてのセルフプロデュース力の高さというか、きっとプロフェッショナルアイドルって、こういうことなのだろうな。これをソロに持ってくるの「分かりすぎるだらけ」(こっち見んなうまいこと言ってやったみたいな顔すんな)

11「Let Me」okada solo ver.

岡田准一ソロ。はいはいどうせカッコいいだけなんでしょ岡田ソロとたかをくくっていたら、もうね、超よかった。優勝した(語彙力の欠如)

想像以上にドラマチックで素晴らしくって、V6が大好きでたまらない“オカダ”が好きなひとにとっての宝物みたいなアレンジだな、って思った。古い雑誌を整理してみると、10代オカダってだいたいどこでも“V6大好き、メンバーみんな大好き”って話してたんですよね。あの感じを思い出しちゃってもうダメだ。10代森田は“仲良しクラブはゴメンだぜ”だったのも合わせて、ほんと感慨深い。自分、ファン選抜でまさかの「やってやろうぜ!! Baby」を推した相当稀有な女なんですが、あれとも通じる歌い方してるよなって思うし、っていうか、えっ、導入部分の声の出し方なんか絶対アップルほっぺが真っ赤っかオカダ14歳を意識しているよね?

音域高めなせいか、なんとなく10代の頃の彼で映像が脳内再生されるんですよ。ちょっと変な話するけれど、10代のV6オカダに、不惑のV6岡田准一がアフレコしてるように聴こえるんだよなあ。ベストアルバムの締めくくりがこの曲なことが、あまりにドラマチックでうれしすぎて、ドキドキする。岡田がオカダを振り返る歌。これまで聴いたどのソロ曲よりも大好きかもしれない。すげぇグッとくる。この曲がこうやって残ってくれるなら、これからも、どうにか笑って生きていけそうです。



“答えなどない旅でも”

からの、

“それぞれの旅立ちへ”

やっぱりV6は、旅が似合うんですよ。

これからも楽しい旅を続けてほしい。
そして、どうか、笑っていてほしい。


livvvvvve.hateblo.jp


ソロ曲の6人版はアルバム『STEP』に収録されています(シングル曲除く)。

ほんとうはこちらの感想も書きたかったんですが、聴くたび気持ちがしんどくて、そんなにリピートできないままライブ参戦当日になってしまって、しかし今はかなり楽な気持ちでリラックスして聴けるようになってきました。ライブがものすごくよかったのもありますし、各ソロ版が期待値以上に素敵だったことにも助けられたと思います。6人版と比べたくなっちゃう。

総じて、6人から届いた贈り物のようなベストアルバムでした。これまでのベスト盤をお持ちの方でも楽しめる内容だと思います。そんなわけで、現在『Very6 BEST』通常盤エンドレスリピートから脱け出せぬ状況のため、特典の感想はしばらく先になりそうです。あっ、そういえば『STEP』特典もこれまだ旅以外は見ていなかったな。まだ見ていないV6があることがうれしい反面、すべて見終えたら何かの“おしまい”が来てしまう気がして、踏ん切りがつかない、そういった近状です。

そして本日、Twitterで10周年を迎えました。
(夜にスペース立ち上げてみるつもりです。)

デビューからMUSIC MINDまでと同等の期間と考えると、ほんと、長いよねぇ。自分のなかではわりと、あっという間だったけれど。いつも仲良くしてくださっているみなさん、ありがとうございます。もしもお邪魔でなかったら、どうかこれからも末永く、お付き合いのほどよろしくお願いいたします!