反乱のボヤージュ
人生を変えられた作品、が、あるだろうか。
自分にとってのそれは連続ドラマ部門なら「新・俺たちの旅」であり、単発ドラマ部門なら「反乱のボヤージュ」である。急にそんなことを思い出したのは、ある本を読んだことがきっかけだ。
六人の作家が選ぶ、主に十代の若者へ向けた読書案内。
図書館で、たまたま手に取って目次を読み、思わず息を飲んだ。
作家のひとりは、朝井リョウ氏。確か、映画になって公開された作品が話題の売れっ子作家で、私も何冊か読んだことがある。そんな朝井氏の紹介した本の一冊が、まさしく、野沢尚「反乱のボヤージュ」であった。逸る気持ちで頁をめくり、絶句した。そこには、2001年当時に私が感じた気持ちと、寸分違わぬ心証が惜しみなく綴られていたのだ。あの作品から、こんなにも同じ感情を受け取った人がいてくれたのか、と、その文章を読んでから数十分間、私はその場から動けなかった。
「反乱のボヤージュ」は大学の自治寮を舞台に、寮生たちと、舎監をはじめとする大人たちとの交流を描いた作品だ。テーマや筋書きに強く興味がわき、当時の私もテレビにかじりつくようにしてドラマ*1を見ていた。やはり私も浅井氏のように、何か大きな力に立ち向かっていくことを夢見ていたのだと思う。大人というものを嫌悪しつつも、名倉さんのような大人に憧れた。若者たちを駆り立てた背景をもっと深く知りたくなって、ドラマの終了と同時に、父親にせがんで遠くの書店まで車を走らせてもらったことは、今でもよく覚えている。
彼らが学生寮を通じて守ろうとしたもの、闘ったものとは何なのか。
舎監としてやって来た名倉さんが教えてくれたものは何か。
大学という場で、学問以外に学ぶべきは何か。
大人とは何か、父性とは何か。
勿論、当時たかだか十代前半だった私に、ドラマや小説だけで内容のすべてを理解することはできなかった。しかし自分が今、暮らしている、この世界の見方を広げるという意味では、充分な影響を与えてくれた作品だ。物語の最後、主人公の薫平が動乱の世界を360°見渡す場面がある。私もこのシーンを、今でも、日常のあらゆる場面で模倣している。まさか自分以外にもこの作品を思い返して、真似してみている人がいるとは……、うまく言葉にならないが、とにかく、私は、うれしかったのだと思う。
ドラマでは、寮生“坂下薫平”を岡田准一、舎監“名倉憲太朗”を渡哲也が演じていた。他の配役もほとんどが小説のイメージと寸分違わぬ絶妙なもので、何度見ても唸らされる(ただし、司馬さんは除く*2。)傍観者という立ち位置が通例で、真面目で弱くて強かで、父性を知らず求めるクンペーは、あの時、あの21世紀初頭の、あの時期の岡田さんにしか出来ない、あまりにも見事すぎるハマり役だった。名倉さんと薫平が焼き芋をする場面の再現度だけでも一見の価値がある。
この作品と、恩田陸の「ネバーランド」に憧れて、繰り返し読み続けた結果、私は地元から離れた国立大学に入学を決意した。勿論、仲間たちと輝かしき寮生活を送るためだ。しかし立て籠りもせず、魔女もいない寮生活の実態は、ちっともドラマチックじゃなかった笑。弦巻寮の寮生たちより歳を取った現在の自分は、かつて自分が思い描いていた理想の大人からは程遠い存在で、ほとほと悲しくなる。それでも、いつかは、ひょっとして。いつだって、もう少し先を明るく考えて生きるのは悪くない。
- 作者: 野沢尚
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2004/08
- メディア: 文庫
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15年経ってそんなふうに思い返せる作品があることを、私は、誇らしくも幸せに思っている。
戸惑いの当選メール
惑惑当落、初めて当選メールを見ました。確認日をすっかり忘れていたせいで全く心構えせずメール開いて思わず二度見。周りに誰もいないことを確かめてからうおおおおおおお(雄叫び)ひーん(感極まって泣いてる)
危うく「勝訴」と書いた紙を持って飛び出すところであった!!!
(前回記事で最高潮に上がりきったテンションでトニセン舞台への思いの丈を綴ったせいか、ツイッターやメールにて祝福のお声掛けをいただくことがありました。本当にありがとうございました……皆さまにも幸あらんことを……!)
本日無事にお振込みの業務を終えましたので、ホッとひと息つきながらこれを書いております。ありがたくも2年前お誘いいただいたOTTは、自分と同じ感じでトニセン舞台に並々ならぬ思い入れがある友人が急遽来られなくなってしまい、以来 大変心苦しくあったわけですが、今回、彼女も無事ご当選なされたようでとってもうれしく思っております。いやー本当によかった。やっぱり心から行きたいという方に広く行き渡ってほしいもの!
いやーむっちゃ楽しみむっちゃ楽しみ!!!
こりゃもう時間が取れたら「東京サンダンス」と「トンカツロック」と「SAY YOU KIDS」のパンフレット&台本&当時のえんぶ等々各種資料を頭から読み直して、自分用トニセン舞台“見どころ燃えどころ”まとめをこしらえてから、襟をただして観劇に挑まねばなるまい。地味ながらも名曲揃いなト二楽曲を多用し、ミュージカル風かコンサート風か?と「戸惑いの惑星」は未だ謎の多い公演ですが、一応予習しておくに越したことないじゃない!
ちなみに、パッと思いつく惚れ込んだトニセン名曲は1997年のROADってアルバムに収録されている「Traveler」って曲だよ!
- アーティスト: 20th Century,坂本昌行,長野博,井ノ原快彦,谷亜ヒロコ,平井森太郎,MOTOMY,六ツ見純代,スフィンクス,山田ひろし,椎名祐生
- 出版社/メーカー: エイベックス・トラックス
- 発売日: 1997/09/10
- メディア: CD
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このアルバムは全体通して予備校に通っていたときの列車内で延々リピっていたことを思い出すから、精神的にじわじわくるよ!!!
……なんだかさー、新俺旅への飽くなき執念といい、どうも自分はそもそもトニセン・カミセン云々を抜きにしても“普段から仲の良い男性三人組が泥くさく演じる喧嘩あり涙あり笑いありの青春もの”に、憧れていて愛しくてしかたがないらしいのよね!
戸惑いの惑星への戸惑い
(神妙な面持ちで)思えば、劇団トニセンに憧れてここまで生きてきました。
V6・トニセンが三人だけの初舞台に挑む!音楽劇「TWENTIETH TRIANGLE TOUR『戸惑いの惑星』」上演決定 | SPICE - エンタメ特化型情報... https://t.co/5hhJwjd4sO
劇団トニセン13年ぶりの本公演うおおおおむっちゃ行きたい!!! 誰か一緒に行こうよーーー!!! 自分ウザいくらい『東京サンダンス』『トンカツロック』『SAY YOU KIDS』*1を論じられるよ!!! 見られなかったせいで憧れと妄想だけが渦巻いて台本無茶苦茶読み込んだよ!!!
なんなら、トニセン名曲集をひとりジュークボックスするよ!!!
つーか、このための“不惑”だったのかぁあああああ!!!
Replay ~Best of 20th Century~ (期間限定生産盤)
- アーティスト: 20th Century,Masayuki Sakamoto,Hiroshi Nagano,Yoshihiko Inohara
- 出版社/メーカー: エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ
- 発売日: 2004/01/15
- メディア: CD
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「オリジナル作品」で「音楽劇」で
「作・演出はG2」で*2
「3人だけの出演という初めての試み」で
「3人の自分探しの旅をトニセンの楽曲で紡いでいく」
ですってよ、もう、設定からしてこちらの息の根を止めにきてらっしゃる。40越えても自分探しの旅してんのかよーーーートニセン大好きだよーーーーそんなこと惜し気もなく言えちゃう存在が尊いよーーーっ、東京サンダンスでの、V6の大人組トニセンのイメージにそぐわぬ青臭さが大っっっ好きだった者として、不惑のおっさんたちがどんな“戸惑い”を演じるのか観てみたい!!!
脳内こんな感じで悲しいほどにざわついておりますが、このためにトニセン3人で集まる時間も増えるのかしらと思ったらそれだけでもめちゃめちゃ尊いです。個人の仕事も充実した今だからこそ、たまに集まったときくらいべったり仲良くしたらいい。ハニコンDVD特典で収録されたトニタンのうれし恥ずかしお食事会な雰囲気が大好きで、別れたあとのメールのやり取りなんか何度観たかわかんないんですが、今も3人きりにされるとあんな感じなのかなあ。現在のトニセンがどんな役柄でどんな物語を見せてくれるのか、考えただけでもわくわくしています。
『ON THE TOWN』のときも一報を受けてべらぼうにうれしかったけど、今回は輪をかけてうれしくって幸せだあ。まぁ、20年近く懲りずにV6V6言ってる身としては、絶対一度はナマでこの目で観たいなと思う反面、あんまりトニセンを知らない(たとえばイノッチ単品は知ってても3人集まったときのあの雰囲気を知らない、みたいな)けれどスゴく興味がある、という層にも是非、観てもらいたいなという気持ちでおります。ね、だからさ、DVD出そう?*3
(カミセンの舞台共演も心待ちにしてる!!!)
生温くたっていいじゃない!
にぎゃー!!! V6会報がすんばらしかったー!!!
いいよこれ、これのためなら会費も惜しくないぞ!!!
(6人勢揃いインタビュー見せてください至上主義)
それにしてもあの、森田剛が、下北沢の小劇場で舞台やりたいと言いだす日が来ようとは……!!!!! *1*2 時代は……変わったね!!!!! あと「イノランド」のね、適当ぶっこいてる感じがほんと好きで、井ノ原快彦が新作本出してくんねぇかなってまだまだ諦めず心待ちにしております、イノなき本は我がバイブル!!!!!
あさイチ健ちゃんのうれし恥ずかしパラリンピック紹介も大変微笑ましかったです。今どきあんな、ぴょーん!つって、なにやってんのー朝ご飯食べた?まだだよー、あ、僕の友達です*3みたいな茶番が朝っぱらから笑って許されて軽くあしらわれるおじさんたちが、この世にいるだろうか。
生温くたっていいじゃない、たまに会ったときくらい。あの馬鹿兄弟感が許容される優しい世界がほんとにうれしい。ひろしのときも森田さんのときもオカダのときも思ったけれど、改めてV6を応援し続けてきてよかった……ありがとうイノッチマジありがとう!!!
(温くじゃれてても各々、仕事ではプロの顔なのだよ!)
(詳しくはライブDVDメイキング観てね 例えばCCB!)
(そこもまた彼らの素晴らしい魅力だよ!)
20th Century LIVE TOUR 2009 HONEY HONEY HONEY/We are Coming Century Boys LIVE Tour 2009 [DVD]
- 出版社/メーカー: エイベックス・エンタテインメント
- 発売日: 2009/10/07
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若い頃はどことなく頼りなく見えた三宅さんが、今やすっかり立派になっちゃってまー、やー、健ちゃんの晴れ舞台だよね良かったね良かったね。手話ペラペラ(という表現でいいのか?)なの、すっげぇ誇らしいし、カッコいいよ。みんな、好きで始めて頑張って続けたことが、新しい仕事に繋がっていくことは見ていて気持ちがいいし、うらやましい限りです。
(長野博が目玉焼きだけで番組やると聞いて、その語感だけでも面白すぎて目眩がしている!笑)
V6大好き新参子NACSが選ぶ本公演3選
真夏の「TEAM NACS特集」をWOWOWライブでまたやるそうなので、これまでに映像で観させてもらった本公演のうち、V6好きにもおすすめしたい3作品を選んでみました。いつか生で観てみたいものだなあ。
真夏のTEAM NACS特集 #wowow https://t.co/GJTJEDN4xC
— じきどう (@jikido_t) 2016年8月14日
COMPOSER(2005年)
TEAM-NACS COMPOSER ~響き続ける旋律の調べ [DVD]
- 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント
- 発売日: 2005/12/22
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やっぱ、このフォーマットが大好きなんだ。少人数で演じ分ける劇が大好き。光の加減や影絵で演じ分けさせる演出が大好き。ベートーヴェンに憧れ、やがて憎悪して、利用し貶めてやろうとしたその子ども(カール)に情がわくけど、運命は悪いほうへ悪いほうへ転がっていってこんなつもりじゃなかったって、最後は悪霊(モーツァルト)と……などという、最高に燃えるヒステリック眼鏡キャラクター・フランツが好きで好きで仕方ない。この弱くて不安定で根は善人な人間くさい人物像を作り上げた森崎リーダーとシゲは、ほんと尊敬の対象ですねえ。すみませんねいつもいろいろ言っちゃってますけど、尊敬しているんですよ。多重人格か、というほどに赤子から夫人、父親まで演じ分けまくる音尾くんの演技力がすんげぇ。こういう役をあてがう森崎さんもまた、いいんだよね。あとは余談ですが、メイキングの安田虫ごっこ最高。
LOOSER(2004年)
- 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント
- 発売日: 2004/12/24
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芹沢鴨は佐藤浩市のイメージが強いというか自分の中ではあれが芹澤そのもので、安田さんでもイメージが揺らぐことはありませんでした。宿に泊めてもらえなくて焚き火するくだりはただの安田顕で笑わせてもらった。でもキメるときはキメてくれて。梅の花が咲く病、雪霜に色よく花の咲きかけて散りても後に匂う梅の香……、リーダーのロマンチストさ極まれり。安田芹澤は見事、彼の場面では梅の香が漂うような気すらします。大泉の土方がちょっと嫌なやつに見えてしまったのは勿体無い。新撰組、または近藤さんへの愛着がもっと感じられたら違って見えたかも。リバーシブル芝居は、やっぱり音尾くんがとにかく上手いです。沖田もいいけど、桂さんの声が格好良すぎて痺れる。リーダーはどんな役でも真っ直ぐリーダーで、シゲはやっぱり、情けなく泣きわめくような鬱陶しい役やらせたら右に出るものはいません。副音声の可愛さ&くだらなさ&不謹慎さなら1位。古高の超いいシーンで繰り広げられた、新撰組に追い回されるチームナックスごっこが最高でした。よーし決闘だ。表出ろ!
下荒井兄弟のスプリング、ハズ、カム。(2009年)
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- 発売日: 2009/12/04
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普段は弟キャラな音尾くんが違和感なくお兄ちゃんする様が素敵です。ヤクザ顔でお嬢様をそつなくこなす演技力。音尾くんの器用さはもっと評価されていいと思う。長男がぴったりの森崎リーダーの愛されっぷりといったら。こうしてみると森崎さんは本当に、帰ってこられる場所を守るひとがよく似合う。大泉さんは散々、出落ちだなんだと言ってましたけど、藍さんも普通に可愛いと思ったよ。気の強い女房役をやらせてこんなにもハマるシゲにもびっくりです。佳代さんがやる、とっさのごまかし方が好きで好きで仕方がない。*2「ひゃっはー!してない陰鬱暗の安田顕」が見たい派なので、情けなくて気が弱くてネガティブで……という役どころには本当に燃えました。無駄に動きが軽やかで、予期せぬところで転ぶのだもの。あんなの笑わないわけない。『さよなら朝日荘』といい『頑張れ!鹿子ブルブルズ!』といい、ファンが見たい(ひょっとしたら、本人たちより本人らしい)ナックス像を作り上げる事においては、大泉先生は天才だと思います。
詳しくは言いませんが、下荒井で「迷惑をかけるため」帰ってきた音尾くんが、悪童では「迷惑のかけかたを教えられる」ってのが、なんだかもう……グッときます。
本当はここに『悪童』と『LETTER』あるいは『LOVER』を入れて5選にしようと思っていたのですが、あまりにも話が長くなるので3つでやめました。ご紹介した3作品も含め、WOWOWライブにて8/14から連日放映されるそうなので、昨年のV6界隈を賑わせたWOWOWの乱から視聴を継続しているV6ファンの方は、お盆休みに観てみられてはいかがでしょうか(V6のライブもまた、再放送があるみたいね!)
livvvvvve.hateblo.jp
逆に、私が断トツで苦手なのは『WARRIOR』でした。まず上記の通り歴史ものが苦手*3だというのもひとつ。彼らの転換期だったんだろうなあ、なんだかぴりぴりしたものを感じたのもひとつ。森崎さんの伝えたかったことはわかるし、カッコいいんだけど、うまくは言えないが、なんかね、これじゃないんだな。客演も大勢いて、豪華で派手だけど、ナックスで見たいのはこれじゃないんだ。シゲさんがえらいカッコよかった*4けど、ううん、たぶん、単純に、泥臭いのが好みなんだよなあ。五人だけでどこまで演じきれるのか、というのにもすごく興味があるし。『HONOR』は演出(特に、やかんを共有する場面の素晴らしさ!)が大好き。五人で奏でる恵織太鼓はダイレクトに格好良いです。
あとは、強固に関連作品『river』『四国R-14』『頑張れ!鹿子ブルブルズ!』『さよなら朝日荘』『西遊記外伝モンキーパーマ』などなど推したいものは山ほどございます、今後ともいろいろ観てみて、応援していく方針です……!!!
*1:高校生というのはちょうど「新撰組!」に興じていた頃で、私は堺雅人演じる山南さんと、小林隆演じる源さんが好きでした。源さんが死ぬ回では、視聴後に家族中をドン引きさせる大号泣をかまして、行く末を案じられています。いや、感受性が豊かだったのよ……。というわけで、本来歴史ものが大の苦手な自分が、唯一自ら勉強したのが新撰組。ノンフィクションものや小説、関連漫画も読んでました。若者たちの青春ドラマとしての好き、です。
*2:戸次さんが演じた全ての役で自分が一番好きなのって、下荒井佳代かもしれない。
*3:大河ドラマも誰かに解説してもらいながらでないと理解できない。でも水戸黄門的な、起承転結が決まってる時代劇は大好き。
*4:信長をモンキーパーマより先に観たせいで、中の人が残念残念また残念とは思いもしなかった!
SMAPの解散
SMAPが解散する。
たまにテレビでお見かけする5人の姿には、もはや痛々しさを感じるばかりだった。何も知らない外野の身ではあるけれど、解散なんて字面を速報で見てしまうとどうしたって、胸がざわざわする。今度ばかりは、ほんとのほんととして、ニュースが流れている。だって25年続いたグループよ。26年続くと思うじゃない。
はい? ソロ? ソロじゃないよソロ活動ってなんだよグループなかったことにすんのかよ*1、グループオタはグループじゃないといけないのよ、おっさんグループに何より求めるのはその関係性なのよ、数多の困難乗り越えて背中預けられるようになった、その関係性なのよ。
でも、ならば、その肝心要な関係性が、もはや修復不能な状態までいってしまったら…………。
なるほど、私があたりまえだと捉えていたことは、どうやら無数の偶然や奇跡が折り重なってできているジェンガみたいなもので、どこかひとつでもぐらつけば、崩れるときは一瞬らしい。おそらく、いろんなこと、きちんと確かめて、変えていくことが必要な時期なのだ。あの会社が全体として。
落ち着こう、落ち着こう。今はただ、そうやって崩れたものが及ぼす影響を、これからの動向を、息を飲んで見守るだけだ。
*1:グループ無くす道を選ぶくらいなら、いっそ揃って事務所なんざ辞めちまってくれ派
CUE DREAM JAM-BOREE 2016 CD
まだまだ続くよジャンボリーロス。会場で買ったCDアルバムも素敵だったから語らせてほしい。
CUE DREAM JAM-BOREE 2016「仲間」~親愛なるあなたへ。CD
- アーティスト: V.A.
- 出版社/メーカー: ハピネット
- 発売日: 2016/08/03
- メディア: CD
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全曲「なかま」縛りになっていたんですね。
ジャニーズでは当然になってしまったA盤B盤通常盤商法を取ってないはずだけどけっこう売り上げているようですげーなぁと思いました。じゃあ一度に二枚三枚買う必要ないんだあ。すげーなぁ。大泉P効果?
1.『Party Ya!!』/ CUE ALL STARS
パーリヤ。パラパラ風の振り付けが大変カッコよく、真似しやすい。予備知識の無いひとでも楽しめるのではないでしょうか。
2.WEST CHUCK STORY / 戸次重幸 & 音尾琢真
西クンとチャックの歌。中学生の二人が未来なんてわからないまま素敵な明日を歌ってたと思うと泣けてくる。声の透明感が涼しげで心地好い。西クンはいいとしてチャックがあまりにもただの美声なのでそんなキャラだったっけ?と思う。でも歌ってるところを見ると最後にかけての無駄な動きはやっぱりチャックだった。ギター鳴らしながらガン無視決めてる西クンが小気味良い。ものすごくまともな綺麗な曲なので、シゲ詞曲らしくないな(イメージが「民生」のせいでもある)とも思った。クリスマスにぷよぷよやって待ってるような隙すら与えてくれない。守りに入ったのかいシゲさん。守るものができると人は変わるのだろうか。
3.僕らの時代 / 安田 顕 & 森崎博之
ボーナストラックを除き、アルバム唯一のエグい詞曲。なにを思って作ったの安田さんシリーズ。まさかのラップ。リーダーがカンペ見ないと歌えないのも納得の難解歌詞。なんにせよ、ワンツーに発注してくれてありがとう大泉P。ずっと思ってるんですけど2015ハナタレカレンダーのときの「(すごく恥ずかしいポーズ)こんなのワンツーにしかできないって!」ってのは、一体どういう感情なんでしょうか笑。それはさておき、コメディサイドからワンツーの20年を振り返った、みたいなところがありますね。基本的に子供の頃からあんまり変わりがない、と。しかし話すことがないからといって、毛を喰ってはなりません。
4.ぼくらのキセキ~five goes on~ TEAM★NACS
本公演の題名やモチーフを時系列に沿って散りばめた、子ナックス号泣ものの一曲。作詞曲の音尾くん天才か。よく聞くと歌割りも、それぞれが主要な人物を演じたり脚本演出したりした舞台を示唆するパートを担当するようになっており、軽く20年ぶんの時間旅行をしているような気分になる。5人が椅子に座って歌っていたのは“CHAIR”を意識したという説があるらしい。すげぇ。20年先もまだ夢の続きを見に行くんだろうと言える、仲間たちがとても羨ましくて眩しいです。
5.手漕ぎボートは海をこえて / 大泉 洋 & 鈴井貴之
どうでしょうに疎い自分でさえグッと来るものがあったので、藩士の方々は涙ものであろう一曲。大泉さんの視点と鈴井さんの視点とが、うまく絡み合ってひとつの物語になっています。本編あんなに馬鹿なのにねー(闘痔の旅までは見た)なんたら賞を取ろうが、主演映画がヒット飛ばそうが、やっぱり大泉の帰る岸はここで、ここがあるからこそ安心して東京で頑張れるんだろうな。そう考えると、あれだけ忙しい大泉が、それでも、ジャンボリーだけは文句言わず寝ないでやりきるのも納得です。やー、大泉洋の好感度うなぎ登り。そして鈴井さん、歌上手くなりましたね。
6.仲間のうた / CUE ALL STARS
森崎さんらしい、優しさのなかに鼓舞するようなところもある詞曲はもとより、アレンジが最高。宴の終わり感がすごい。リーダーの台詞がすごくいい。終盤の花に水やるソロパートを音尾くんに歌わせたのが素敵に無敵に意味深で、うぉおおおおおってなります。V6の「~此処から~」って曲で井ノ原さんが、最後のソロを末っ子の岡田さんに振ったじゃない。ちょうどあれ聴いたときと同じ気持ちだ。
7.ススキノ酩酊物語 / 小橋亜樹 <BONUS TRACK>
8.君が好き / 藤尾仁志 <BONUS TRACK>
小橋亜樹改め御社亜紀改め宮原都は安定のコメディ演歌。藤尾インティライミは最高に気持ち悪かったです。全力で誉めています。あんなに藤尾フィーチャーされてるとは思っていなくて、ローカルニュースで頑張ってるところを見かけてちょっと好きになってしまった。自分のなかで今回、大泉、安田に続いて大きく株を上げたのが実は藤尾くんだったりします。どうでもいい。
なんつうか「なかま」って言葉って、なんとなく、胡散臭いじゃないですか。いい言葉だけど多用すると薄っぺらいというか。押し付けがましいというか。疑ってかかるもんで、信用ならない。でも、このイベントとアルバムとに限っては、やっぱり「仲間」っていいもんだなと思えた。“ザ・異邦人”状態だった自分のような者さえ温かく迎えてくれる器の大きさがあって、会場の雰囲気も(一部の過激な方々除き)お祭りの縁日みたいなのほほんとしたところがあって、田舎者の私にはありがたい馴染みやすさだったなあ。
ジャニーズのコンサートってのは完全なる夢の国の別世界で、比べるとCDJは日常と地続きな感じがあるね。どっちもそれぞれ楽しいわ。やっぱこういうのはやるなら夏だね。お祭りって、こういうことよね~。