そのうち笑い話になるさ

得意分野は土曜の夜、日曜の朝です。

カノトイハナサガモノラ 雑感

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いまだにタイトルが覚えられねえ。
(カノトイハナサガモノラ、です!)


実に2年越しのV6記事です!
やぁやぁおひさしぶり、じきどうです!

いや、ブログを見返してびっくりしたけれど、2017年のTWENTIETH TRIANGLE TOUR、通称TTT『戸惑いの惑星』から、けっこう間が空いたのだね。時が経つのは早いわあ。

そんなわけで参上しました、TTT2。
実はまた来週も参上しちゃうよ、TTT2。


livvvvvve.hateblo.jp


あんまりにも好みの筋書きすぎて、しばらくの間ときめきを隠せぬまま壮絶な考察を展開した前作TTT『戸惑いの惑星』は、“本当にトニセンが好きな人たちが楽しく作ったボーナスステージみたいな舞台”と感じたのですが、今作も負けず劣らず、“トニセンというアイドルを応援してきたひとに向けてのごほうびみたいな舞台”と感じました。


熱いうちに、ネタバレ込みの感想を。
今作はわりと、考察関連さっぱりめ。



前作より、エンターテイメント、アイドル的な側面が強い印象。他の人格は登場せず、タイトル通り、サカモトナガノイノハラというアイドルの物語。

トニセンの舞台を観に行ったはずが、途中でトニコンに巻き込まれ*1、寄り道しながらもちゃんとトニセンらしい舞台に戻ってきた、そんな異世界体験。やー、坂本昌行長野博と井ノ原快彦の“アイドルとしてのパブリックイメージ”をこれでもかと膨らませて、ずるいよなー、ありゃトニセンにしか演じられないし、ある意味では“アイドルを演じ続ける”こっ恥ずかしい話なのだけれども、年齢も時代も言い訳にせず、逃げずに真正面から全力でアイドルするトニセンは、むちゃくちゃキラキラしていて、最高にカッコよかった。誰がなんと言おうとさぁ、あんたら、アイドルだぜ!!!

御徒町さん詩人なだけあって、言葉遊びが豊富で、前作『戸惑いの惑星』に比べると抽象的でだいぶ難解だった気もしますが、まあ、筋書きは、あって無いようなものでありました。個人的には、死んで生まれてを繰り返しながら、三人の魂はこれからも旅を続けていく、そんな話と受け取りました。ここはソウル・ターミナル。魂の出発点で、終着点。やっぱりすごく、少年隊のプレイゾーン臭がする。トニセンファンにとってはたまらないです。

開幕「Traveler」でぶん殴られる私、これがもう、
このときも散々わめいていた
けれども自分にとっては青春そのものな超思い入れ強すぎる名曲で、あまりにも好きすぎてこの曲をテーマに全41章からなるくそ長いファンノベル書いてたくらいなもので、もう、ずるいもの、誕生日に生バンドでトラベラーはずるいもの……なんかこう、いろいろあったけどさ、結局あの頃と寸分違わずにトニセン聴けてることがむちゃくちゃ感慨深かった。既に心で大号泣!

「Stranger than paradise」を歌わせたいがための長野博ショートコント(猛烈にダサい衣装で真っ二つにされる長野博はフリー素材ではないぞ、)
「コバルトブルー」を歌わせたいがための坂本昌行ショートコント(雲のかぶりもので雪を降らす長野博はフリー素材ではないぞ、)が続き、

それぞれのソロコーナーを挟んで、ああなるほどとこの物語の楽しみ方がなんとなくわかってきた自分の頭をフルスイングでぶん殴ったのが、井ノ原快彦のソロ曲「遠いところまで」なのでした。

ここからまあまあどうでもいい個人的な内容なので読み飛ばしてもらえたらと思うのですが、自分、生まれて初めて観に行ったV6のひとの公演が『携帯芝居イノなき』というやつでして。ご存じ、当時のジャニーズweb携帯サイトで毎日欠かさず更新されていた井ノ原快彦氏のブログで、私はもう、それはもう、完全なるイノなき信者だったわけです。パロった携帯ブログも毎日欠かさず書いて、ざっと5年くらい続いた。そんな、我がバイブルが井ノ原快彦ひとり芝居になって上演されるっつうんで、田舎からひょこひょこ出てった、猛烈に印象深い舞台がかつてあったわけですよ。思えばあれも東京グローブ座だったな。それでまあ話は戻るんですが、実は、ソロ曲「遠いところまで」が、これまで自分はそんなに好きじゃなかったのです。だって、どう考えても、我が子に向けた歌だもんなあ、あれは、ちょっと切ないなあ、つって。そしたら『カノトイハナサガモノラ』における「遠いところまで」は、違った。井ノ原快彦が語りかけていた相手は、幼い頃の自分自身、過去の自分、よっちゃんだった。そうだ、まるで『携帯芝居イノなき』にて、イカしてるほうの井ノ原なる、もうひとりの井ノ原快彦が現れて、対話したように……たまらんわそんなの!

お姉さんが履歴書送った長野、学校行かない口実にしたかった坂本、となると、きっかけを思えば“アイドルになろうとしてなった”のは井ノ原だけか、という話から始まる、井ノ原快彦ソロコーナー。

もうひとりの井ノ原快彦……幼い頃の、過去の井ノ原快彦=よっちゃんパペット*2を操作するのが、坂本&長野、そして、アイドルになりたいよっちゃん(声:長野博)……アイドルになりたいという夢を語るよっちゃん、アイドルになった先を問う現在の井ノ原快彦、アイドルになれば空だって飛べるかもと言うよっちゃん、目線を合わせて優しく肯定し、きみの歌だよ、って宙を舞う現在の井ノ原快彦……嘘だろそんなエモい話があるか。いやもうこのくだりについては、さすが、御徒町凧。清く正しい井ノ原快彦の使い方を熟知していやがる。大好き。

アホみたいに言えば、自分やっぱり井ノ原氏の“妙に大げさでお調子者でよく喋りおどける、いかにも小劇場っぽい立ち振舞いの芝居”がすっげー好きで、雛鳥が生まれて初めて見た動くものの後を追うアレなんじゃないかしらと思う笑。正直、今作でもそれが生で笑いながら観られただけで、チケット代の元を取りましたありがとうと思えたし、現時点で最新の井ノ原快彦が、腰巻きシャツで「おいババア!」つって、若かりし頃のやんちゃ感ぶちまけていたのが懐かしうれしくってまた心で泣くのです。

華麗に歌い舞いながら、無駄にマジック、無駄にタップダンス、無駄にフライング。銀テを飛ばし、キラッキラなアイドルエンドロールと、これでもかというほどのジャニーズ的ショーをお届けする、みんなのアイドル、ジャーニーズ。パンフを見て、なんでジャーニー?と思ったけれど、三人で旅してる魂、に繋がるわけですね。ジャニさんが旅立ったいまだからこそ、また、ちょっと意味合いも変わってきて、たまらないな。

最後は、三人がソウル・ターミナルから旅立ち、高らかに叫びます。

「俺たちは、いつでも、どこにでも行ける!」
「なにからも自由でいられるんだ!」

「20th Century デス!」
「20th Century ボーン!」
(新曲:20th Century デス)

言ってることはダセェかもしれないけれども、力強く説得力を持って、心に響くトニセンバンド。

「お前たちの夢を聴かせてくれよ!」

振り付けがとても愛らしい新曲『カノトイハナサガモノラ』をお送りして大団円!!!という、ここまで20th Century:通称トニセンというアイドルを応援してきたひとに向けてのごほうびギフト詰め合わせ、みたいな舞台でありました。あと、公演終了後に歌詞と役者の等身大パネル展示、撮影OKの流れに「じ、時代~!!!」って思ってびっくりした。

いやあ、よかったっす。正直、ここしばらくビルドに魂を売ったオタクだったから、ちゃんと楽しめるか心配だったのだけれど、あれだね、飛び込んじゃえば、そんな隔たり関係ないね。また、トニセンのアルバム引っ張り出して、ひさしぶりに聴き直していこう。

♪カノトイハナサガ、モノォ~ラ~
おっ、口ずさめば、なんとか覚えられそうな気がしてきた。

また出るよねCD付属の円盤?
絶対出してよね、待ってるぜ~!

*1:ニコンって東京グローブ座でも開催できるんだなあ、と妙な感動を覚えた。トニセンと生バンドがそろったら、それはもうどこでもトニセンコンサート!

*2:既視感半端ねぇと思ったんだけど、あれだ、ポンキッキだ!