そのうち笑い話になるさ

得意分野は土曜の夜、日曜の朝です。

#お前らがV6ファンになった理由を晒せ


V6に堕ちた理由を訊かれたら「オカダが扇風機を持って走ってきたせいです」と、正直に答えることにしている。


V6との馴れ初めは、端的に言うと、1999年の夏「新・俺たちの旅 ver.1999」におけるカミセンことComing Centuryの関係性を知ったことにあります。というか、グズ六さんという男がカースケとオメダに向けていた、あのひねくれた愛情です。


(まあ「PU-PU-PU-」も当時リアルタイムに観ていたのだけれど、仲良しだなとか主題歌いい曲だなくらいのものだったわけで←高校生になってから改めて見返し衝撃を受けるのだが、それはまた後々に)


あのときオカダさん、あ、こっから先は原作ファンの方々(もとい、新作に不満が爆発していたうちの親父:彼とはその件で親子の縁を切りかけたことがある:最近しきりに永遠の0のDVD鑑賞を勧めてくる丸くなりっぷり!)に配慮して、普通に素の名前で呼びますけれども、ええ、もちろんそれは例え虚構の中だとしても、


あのときオカダが「なんで俺があいつら(熱帯夜にいるゴウケン)心配してんねん……」とかいう態度を取りながら、婚約者への想いもありながら、でも結局二人をほっとけなくって、扇風機持って走って来たり、ウキウキでミヤケを部屋に招き入れたり、ゴウケンが内緒で結婚費用を土方で稼いで渡したり、結婚の祝いの席で相手方の親族に向け「(ゴウケン)二人のことが大好きなんです、それは男とか女とかそんなんやなくて~」などとワケのわからない演説を始めたりしなかったら、現在の私はこの世に居なかったと思います。モリタがオカダをぶん殴ったり、ぶん殴り返したり、止めに入ったミヤケがぶん投げられたり、大阪帰る意思を告げたオカダを、ずるずるになりながらゴウケンが必死に「オカダのことが大好きだから帰るな!」と止めに来なかったら、そして、その主題歌がV6の「太陽のあたる場所」では無かったら、ここまでV6漬けの道など歩まなかったでしょう。


(この、ふと一人になったときに、たくさんケンカもする別れた相手のことが不意に頭によぎって「待てよ。なんで俺があいつの心配しなくちゃならないんだ」というシチュエーションが、私にとってはたまらなく胸に刺さるらしい。だからこれと全く同じ状況の「虎之介→悟(D×D)」だとか「四郎→天童(天国に一番近い男)」とか、めちゃくちゃ古いけど、今でもとにかく大好きっすよ)


元々トリオもの(怪奇倶楽部、ズッコケ三人組など)が大好きだったことも手伝って、強く人生を変えられた作品です。無論、世間からの評価は散々だったしょっっっぱいアイドルドラマで、それでも、一人の人間の人生はあまりに大きく変わってしまうこともあるんだから、世の中っておもしろいものだと思います。興味を持って調べてみると、なるほど、この3人はカミングセンチュリーというグループで、だから普段から仲が良いに違いが無い。そういえば半年くらい前に祖父と見ていたドラマでもトリオで出ていたから本物だ。というか1人あのいけ好かない関西人虎之介も混じってる。そして金狼。もとい保健室のおばさんの助手。夏のかけらでしょ知ってる知ってる。それまでジャニーズと言えばキンキキッズだと思っていた自分が、カミセンに、その直後の章吉とWISHESでV6そのものに洗脳されるのに、時間はかかりませんでした。


そっからはもう、転がるように「学校へ行こう!でしたねえ。それから「V6の素」からの深夜枠。とにかく「マッハブイロク」が好きでした。


しかも残念なことに、ちょっと頭のおかしなしつこくこだわる研究者気質があるので、俺旅熱は今の今まで続いており、原作について調べ上げ、原作再放送をBlu-rayに焼いて保存し、原作DVD付き解説ムック本を買い、原作ノベライズを読み、それでは満足できずにシナリオを研究し、月刊ドラマを探し、テレビ誌を保存し、インタビューを読みあさり、今でも「あのときのカミセンとはなんなのか、ならば、現在のカミセンとはいったいなんなのか?」考えると眠れなくなることがあります。


と、書いてみるとほとんどビョーキじゃないか!笑


虚構のカミセンから始まった私の旅ではありますが、今や「虚構と現実の垣根なんか、はなっから無かったんだぜ!」と言わんばかりのV6の家族っぷりが愛しくてなりません。最初はぎこちなかった6人が、現在の関係性になるまでの波乱万丈いろんなことひっくるめてすべてが彼らの魅力です。お茶の間からずっと恋焦がれてきましたが、2007年の携帯芝居イノなき(これもまた転機のひとつ)を皮切りに、ボイジャーコンからコンサートにも足を運ばせていただけるようになり、中でもドラマからちょうど10年後の世界で始まった「We are Coming Century Boys LIVE Tour 2009」には、涙なくしては語り尽くせない思い入れが……という話はいくらなんでもウザすぎるので割愛してまたいつか。


それにしても、若者たちがいかにして信頼や友情や絆を育て上げていったのか、そのドラマに心惹かれる……それってそのまま、新俺旅のテーマじゃないですかね?


そんなわけで、私はカミセンの関係性に哲学とか神秘性とか在り方とか、ほんとはそんなキレイじゃなくたっていい、うす汚い感情も渦巻いていたってかまわない、でも確かにわかり合えつながり合えている、そういう素敵な何かしらを、今でもどこか感じてしまいます。もちろん、トニセンもトニセンで奥深いし、上下のコンビも温かいし、V6はV6でまた別の味わいがある。見る角度で多彩に異なる色合いが見えてくる、その間柄を見て気づきと驚きに出会うことのできる、こういうグループを応援してこられたことは、ただ単純に、幸せだったなと感じます。彼らにまつわる文章を書くときも、根底にあるのはそういうところです。執筆速度は亀のごとく遅い拙い文章ですが、6人から感じ取らせてもらったいろんなものを大切に詰め込みながら書いておりますので、お暇であれば今宵もどうぞお付き合いください。


いつもお目通しをありがとうございます!