そのうち笑い話になるさ

得意分野は土曜の夜、日曜の朝です。

夜中に犬に起こった奇妙な事件その1

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観てきた。

もりたごうかわいいかわいいかわいいそして軽い!と衝撃を受け続けた3時間。観劇でかわいさのあまり胸が苦しかったのはこれが初めてだ、何気にこれも初めての森田剛舞台がこの作品で良かった、ほんと良かった観に来られて良かった、ありがとうれしかった……!

ネタバレばっかり世田谷パブリックシアター珍道中は追記にて





いやいやご注意、私個人的に森田さんはカミセンの頼れるお兄ちゃんポジションであってほしい気がしていて、もりたかっけー!がデフォだからあんまりもりたごうかわいいかわいいとは言わないけど今回ばかりは言わせていただくよ。かわいい。あまりにも衝撃を受け過ぎて友人と別れた帰り道、ユーアーマイエブリシンをエンドレスリピートしながら帰っちゃったもんね!まだまだ少年ぽさいけるやん!席が遠くて表情まで見えなかったせいもあるけどちゃーんと15歳の少年がそこには居ました。

特筆すべきはそのキャラメルボイス。いやあ、森田さんに声のお仕事来ないかなむしろ来るべきだと思った。役柄的に声を高くしてるせいもあって、ほんとかわいいかわいいしか言ってないけどほんとかわいい。もはや幸人が黒板に描いたスマイリーすらかわいい。ひらがな文字すらかわいい。残念ながらキャラクター的に(そこそこ難しい証明問題を解いているにも関わらず)知性とか、あるいは刃物の危なさとか、あんまり伝わってこなかったのはご愛嬌!

そこだな、幼い少年のような言動だけど、けっこう考えてることは大人の知能だというのが(原作の文章では嫌味なほどだったけど)芝居じゃなかなか伝わらないもんだな、と。幼児向け絵本を拒むのだけじゃ、いまいちだったな。

曲がりなりにも理系なもので牧師さんとの会話で「天国は宇宙のむこうには無い、ブラックホール特異点だからそこにもない」と力説するのに痺れました。いいぜいいぜ幸人くん。宇宙飛行士になるんだ、つって、やはり宇宙遊泳の場面が一番好きです。アクロバットにほいほいと運ばれていく森田さんの身軽さよ……あれこそカミセンの醍醐味。まるで重力を無視するような……たまらん!たまらん!(地団駄)

原作はわりと後味悪く(主人公の態度があんまりだろう)感じただけに、日本版のラストのほっこり感(冒頭の死骸はぬいぐるみだったから、またぬいぐるみだろうと思いきや、本物のラブラドール犬が出てきてもりたごうに抱きつかれてまとわりついてるところは本当にただのアイドルビデオでしたありがとうございました!)に救われるエンディングでした。ほっこりしていていいんだけど、親父が駅で手伝い始めちゃうのはさすがに、手伝っちゃダメだろ、と突っ込む。

やっぱりこの物語の山場は犬を殺した犯人が父親だと発覚する場面(と珍道中)だと私は思っていたので、原作での後半(到着後)がそんな好きじゃなかったから休憩後の後半戦心配してたけど、杞憂だったことはこの後で語ります。文字情報の過多演出最高。舞台を日本に移したのがとてもしっくりきた部分(椅子ATMとか、あれ大好き)も、違和を感じる部分もありましたがそんなものは全部まとめてラストの6分間に吹っ飛びました。

終劇カーテンコール、と思いきや、劇団員は赤いタキシードに身を包み、幸人はスパンコールジャケットで、颯爽と唄い踊りだす(90分間のうち30分間唸ってて、残り時間で10題の証明のため)6分間の夢の数学ショータイム(もはやとどめのオーバーキル)

きゃああああもりたごうかわいい!キラキラ!アイドル!カミセンはもはやおっさんなんだ過去は振り返らないんだと思っていましたごめんなさいっ。野田涼介ぶりの終始かわいいもさるものながら、原作の巻末にあった証明の解き方なんか、スルーするものだとばっかり思っていたらまさかまさかのラップ風数学証明。もはやソロコンwith劇団員。勉学的な意味でがんばった、本当に、よくがんばってよく覚えた!一ヶ所間違えて6を入れちゃったの差し引いて余りあるがんばりようだった!

開幕ベルが学校のチャイムとか、唐突にメタネタとか、赤い線とか、標識とか、住所がぐちゃぐちゃになるとか、ピアノとか椅子とか演出にもおさえておきたいところがたくさんあったし、ちょーハード出ずっぱりとか、木野花そっちだったかとか、グッズ(レターセット!)も語りたいところでありますが、今週はとりあえずこの辺で。宇宙に弱い私には夢のようなひとときで、このような作品にもう一度接することができると思うと、本当に素敵です。ありがとう、来週末まで生きていかれる!

(いかんあまりのかわいさに興奮してもりたさんについてばかりの話になっちゃった、次回はもっと芝居内容についての考察がしたい……)