そのうち笑い話になるさ

得意分野は土曜の夜、日曜の朝です。

新・俺たちの旅 Ver.1999 第一話

*第1話*




そういや新聞に掲載されてた広告がアホっぽくてよかったね。たしか三人並んでそろってケツ出してた←いい時代だったな(笑)*1

昔のものを新の三人でリメイクした一度限りのオープニング、けっこういい線いってましたね。すっごい忠実だったけど体格の問題で三人肩車の並び順が変わってました。原作では体格の良いカースケが二人を肩車していたけれど、今作ではもちろん上からもりた→みやけ→おかだ。おかだって意外に力持ちなんだなぁって、感心したっけな(もやしみたいな体格してたから*2

真夏のザビエルパーク(という名の代々木公園周辺)で、元々は面識の無かった3人は出会いました。

同じ語学学校に申し込み、飛行機で相席となったPU-PU-PU-とは異なり、最初にふたりを繋ぎ止めたのがカースケ(仝_仝:)だというところが大変興味深い点です。

古着を売っているというか寝っ転がって漫画読んでるだけなカースケ(仝_仝:)
婚約者がありながらオンナを追っかけ回してまたドジしてるグズ六(゚ー゚)
オンナに騙されてるとわかっていながら、優しさゆえほっとけなくてお金を渡してしまうオメダ(・△・)

今作ではカミセン同士以外の友達との絡みや電話越しの会話も度々あり、PU-PU-PU-では不可解だった“おまえらカミセンの他に友達いねーのか”問題、いい感じに払拭されてますね!

オンナとの待ち合わせに、目印としてザビエル像前でグズ六さんとオメダが逆立ちをしてるところにカースケが絡んできて、成り行きで3人怖いお兄さんたちに追いかけられ、グズ六だけとっ捕まって叩かれます。

めっちゃ「謝れや!」ってカースケに怒って、わざわざアンティムまで追い掛けてきたグズ六と、オンナに会えなかったので終始こんな顔(´・△・`)してるオメダ。アンティムはカースケ行きつけの食堂です。ガニハンダラムを探しにインドまで行ったおっちゃんこと大五郎。めっちゃカレーにこだわってんのにサバ味噌定食しか食べてもらえない大五郎。食堂アンティム、営業再開です!

(゚ー゚)「カースケとやら、おまえ歳いくつ?」
(仝_仝:)「20ですけど」
(゚ー゚*)「おーれ、にーじゅういちー!」←名台詞

今日が楽しけりゃそれでいい、明日のことは明日考える、という生き方は当時の森田剛のイメージそのまま。カースケの生き方って憧れるよね、絶対自分じゃできないけれど。それに対し真面目系変態のグズ六が、ちょっと羨ましく思ってるような素振りを見せるところがあるんですが、ここもイメージ通りだなあ。

おとなしくて儚くて優しすぎるオメダは、けっこうご本人の印象からは遠いかもしれません。オメダいいコだなぁぁぁあああ、そして内弁慶。家(ビル)ではまさかの“お坊っちゃんおかえりなさい”扱い……他の二人はともかく、健ちゃんの芝居が陸男から数段レベルアップしてるところがすごいです。まぁ、役が役だったからそう見えるのかもしれないけど。

(゚ー゚)「30万出すさぁ。手渡しになるじゃ~ん?」グズ六は完全に標準語をはき違えてる!

一話初めのハイライト、原作にもあるオメダの家出エピソードは何度見てもすっごいいい。自分を変えたくてこれまで何度も家出を決意したんだけど、母さんがさみしがるんじゃないかって、家から百メートルの距離にある歩道橋の真ん中で考えて、結局いつも引き返してきてしまうオメダ。なんだかんだで家族想いの立派な長男じゃないか。母さん役の風吹さんがまたぴったりでね~!でも、初対面のカースケに家出させてやってくれなんて頼むかなぁ普通?(原作ではカースケとオメダは元々友達)

坊っちゃんなオメダ(後で「これだからお坊っちゃんはイヤなんですよねぇ~!」とグズ六から嫌味ったらしく言われる・笑)の荷物はでっかいトランクぎっしり(パジャマも入ってるよ!笑)そのトランクを引ったくって無理矢理歩道橋の真ん中を越えさせたもりたカースケが「やったじゃん。家出できたじゃねーかよっ!いつも引き返しちゃうとこで、前に進めたじゃねーか!」って無邪気に笑うのがたまらない……!

(・△・)「おふくろ、さみしがってた?」
(仝_仝:)「さあなっ!」

この「さあなっ!」が好き。カースケの優しさが滲み出てるんですね~^_^

隙あらばやっちゃおうと思ってた(どちらかというと女子向けに上品に作られてるPU-PU-PU-とは異なり、野郎向けにこういう台詞が飛び交うところが好き、)おまっ、グズ六、婚約者のノリコさんに謝れぇぇえ!(笑)

際どいヌードに釘付けの三人、ぴったり寄り添ってエロい写真覗く姿がかわいいですね。初めて見た……ってどんだけピュアなんだオメダ!

恐ろしいほど台詞が棒読みのコギャル・ミキさん(冒頭のオンナ)に対するオメダの男前なことといったら……!

カミセン的な視点で見るとカースケに対して「呼び捨てにすんなや!」って怒るのが斬新。てっきり、当時はおかだが一番歳上だって信じてたもんな~。口が上手くて調子がいいってのは和哉や虎ちゃんの感じですね、この頃のおかだのパブリックイメージだったのかも?

オメダがカースケに「なんでずっといっしょなんだよ」ってふくれっ面で言いながら追っ掛けて歩くのが、すっごいかわいい。おまえらはいいかげんだって決めつけるグズ六に対して「たしかに俺はいいかげんだけどオメダは違うだろ、無器用で優しいだけなんだ!」って怒るカースケがいい。

その後、せっかく家出できたのにいつまでもうじうじしてるオメダにカースケがキレて殴りあいになるんだけど「ぷちーん。キレた。マジキレた!」って無理やりな若者言葉のキメ台詞は、当時の若者からしても相当な違和感があったぞ。うるさく煽ってくるカースケをオメダが一発殴ると「ちゃんと殴れんじゃねーか……最初に言ったろ?俺はおまえと卓球したいだけなんだ」って言うとか、オメダのためにズボン売ってパンツ一丁になるとか……その心は「モノはモノ。ダチはダチだ」うわぁぁぁあカースケあんたどんだけ男前ー!?

結局三人で青春名物・やっすい土下座*3をかまし、その努力は無駄に終わり(笑)、いっしょに土下座をすると仲が良くなるのか、行くあてのない二人を家に置いてやることにしちゃうグズ六さんも……ホントいいやつだー!

最後に住宅街の真っ直ぐ伸びた坂道?を三人横並びで歩いてる構図がいいんだよなー、だから私のイメージでは『太陽のあたる場所』の“この道”は、あの道のイメージなんです、ね。

太陽のあたる場所は前奏が少しカットされて流れるのです(CDで言うと24秒が経過した辺り←だから最初にCDで聴いたとき違和感があった)決まったエンディングはなく、毎回本編の「その後」が流れる仕組みになっています。共同生活を始めるにあたっての生活用品を揃えていく三人。お店で歯ブラシ選ぶオメダに付き添ってるグズ六さんが、ふらふらしてるカースケつかまえて「おまえは?」的なこというんだけどなぜか歯ブラシだけは自前で持ってるカースケ……これ原作設定だったんですね。荷物なんにも持ってないのに、歯ブラシだけは持ってる。なんだ、ただの森田剛か。

三人で旧式プリクラ。今や当たり前の剛健を二人いっぺんに肩車する岡田。エンドロールの字体が手書きチックで温かかったり、次回予告してくれる天の声がまったりほんわかしていて、最後必ず「どうなることやら?」って締めるのが微笑ましかったり。エンディングの演出も大好きでした。


“男は「無駄」に命をかけるものなのです”


天の声「いかがでしたか。次週はグズ六のおっかない祖母が上京。失業したとも言えず逃げ出すグズ六。さらにオメダの妹も中年男と失踪してしまう。どうなることやら?」

*1:例の「Sky's The Limit」初回B過去整理企画にて、保護者坂本昌行が「おまえらこんなことやってたの?」ってびっくりしていた例のアレ

*2:筋肉図書館の片鱗は既に表れ始めていた

*3:これのせいで青春とは土下座をするものだと思ってたし、なんなら今でも思ってる。