そのうち笑い話になるさ

得意分野は土曜の夜、日曜の朝です。

6人の関係性

オリスタの3Dイベント記事の冒頭を読んだとき、10周年のときオカダが確かめるように放った言葉を思い出した。そのとき、とても悲しい気持ちになったことも。

「(昔はメンバー同士の関係性を家族に例えていたが)変な言い方をすれば、僕たちは他人です」

そうだ、彼らは家族ではない。
しかし、決して他人でもない。

まさに「他人、友達、家族、仲間。そのどれでもない、言葉にできない関係の6人」であり、その関係性こそV6最大の魅力だ。

家族のようで家族でないと気づき、自立したからこそ、他でもなくオカダの口から「俺たち仲良いよねエピソード」が語られると飛び上がりたいくらい、めちゃくちゃうれしい。その機会がどんどん増えつつある現在が、とても尊くて、喜ばしい。3Dイベントのとき涙ぐんでいたとされる岡田准一は、いったい何を考え、何を想ったのだろう。

ジャニーズの他のグループにがっつりハマって追いかけた、という思い出がないので「V6好きとしてはわりとそれが当然として受け止めてたこと」例:3040越えても普通にケツを揉む揉まれる、今でも普通にボンタンを狩る、今でも普通に距離感が迷子、今でもメンバーを「ちゃん」付けして好きだよとか言い合えちゃう、今でもメンバー同士のノリが学校へ行こう!のときから全然変わっていない等々が、どうも世間からしてみると「当然では無かったらしい」なんてことが次々と発覚してびっくらこくばかり。え、あいさつ代わりの尻タッチは、基本ではないのですか?

それでも仲間、というより熟年夫婦よろしく倦怠期やカミセンの反抗期みたいなものはやっぱりあったので、これだけ「あんたら本当に仲が良いな!」と心の底から、手放しで感心できるようになったのは、実は、15周年以降なのである。自分の中では。

10周年少し前から15周年に至るまでは、なんというか、お互いの意識が外ばかりを向いて、やはり「大人になりすぎた」と表現するにふさわしい時代があった。これまでと全く同じスタンスを続けるわけにもいかない、これからの6人での在り方を模索し、背中合わせになり、どこかぎこちない時代は確かにあった。見ているほうとして、そのどん底感といったらなかった*1。コンサート初日に結婚発表する猛者が現れてみたり、学校へ行こう!が迷走からの終演を迎えたり、作品に入れ込みすぎて心ここにあらずな者がいたり……そして度々浮上する解散説。ああ。またかい。

しかし、それで終わる6人ではなかった。ワンフォーシックス。シックスフォーワン。今こそひとつになろうぜ的な、怒濤の反動が起こったのだ。学校へ行こう!MAXとして気合いを入れ直した6人旅企画がスマッシュヒット。急にトニセンが00年以来のシングル「オレじゃなきゃ、キミじゃなきゃ」を引っ下げて5年ぶりのツアー敢行。それに触発されたのかカミセンまでもツアーとミニアルバムが決定*2。6人でのツアーでは演出と衣装をメンバーが担当し「モリコレ焼失事件」や「ミヤケ学級会事件*3」が起こり、ハプニングが起こるたび6人の結束は高まっていった。

ドラマ化 待った無しの波乱の時代であった……!

先に述べたとおり、15周年以降はとても安定している。ファンの間でもあまり触れられることもなくむしろタブーに近いが、別れ話や身内の御不幸など、とかく精神的にキツいと思われる場面ではメンバー同士支え合う様子も度々報じられ、画面を隔てフィルターのかかった甘くて耳心地の良い綺麗事のみならず、カメラのないところでも、本当に良いグループだなと思えてならない。だからね、発売までは、聴かないで大事に待っているつもり。

「~此処から~」三宅さんの詞、今から楽しみなんですよ。
(結局これが言いたかっただけだよ。)

*1:この界隈もフルアルバム発売、ツアーや6人旅等がなされていたので今考えると贅沢な話です。

*2:第一報を受け、こんな時代がまた来るなんて……!と心臓跳ね散らかしながら泣きはらした。

*3:ツアーの最中ファンともども悪ノリが高じ、三宅への「いじり」と「いじめ」紙一重のようなMCとなっていき、ある契機によりまさかの本番中のステージにて、三宅が学級会を開いた、とされる逸話(実際のMCを見聞きしたわけではないのであとから聞いた話だが、いち早く空気の変化を察知して井ノ原に待ったをかけた森田剛のカッコ良さ、空気を丸くするため尽くした長野博の菩薩ぶり、考えてみただけで飯が進む。)5人は猛省し、気を遣いまくった。この年以降オカダは何かにつけて「健ちゃんかわいい」を鬼のように使用しはじめる(気がする。)そのおかげか、ナチュラルにハート作ってた回にお邪魔したのだけれど、事件があったとは思えぬほど楽しかった記憶しかない。三宅さん自身もリーダーや井ノ原をいじり倒す節があるじゃないかと思うし、楽しむためにお金を払ったファンは不憫だとも感じたが、不器用ながらもその場で声を上げた三宅さんを見直して、一目置くようになったし、この経験があってこそ現在あさイチで至極まともなことを言う井ノ原さんはあると思う。ステージに向かっていらんこと呼びかける系ファンの人たちには昔も今も否定的だ。年齢的にも吹っ切れたのか近年、アウト等で、いっそやけくそのように鎖外れたアイドルとして振る舞う三宅さんが私は時々、眩しく見えてしまって切ない。